世界各地には様々なアニメやマンガのイベントがあり
その国々の人々によって運営され、それぞれの特色を出している
そしてその国の風に吹かれている…
というわけで今回は、評論家の藤本由香里さんに
3つのイベントについてレポートしてもらいました。
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世界には、国際的に有名ないくつかのマンガの祭典がある。なかでも代表的なものが、フランスのアングレームで開かれる国際マンガ祭、アメリカはサンディエゴのコミック・コンベンション、そして日本のコミックマーケット。
昨年いっぱいで25年間勤めた出版社を辞め、今年四月から「国際日本学部」というところで漫画文化論を講ずることになったのを幸いに、2008年は、このすべてのマンガ祭に
―自費で― 参加し、取材してきた。おまけに今年10月には、第1回中国国際マンガフェアが広州で開催されると聞き、一路中国へ。
一年の間にヨーロッパ・アメリカ・アジアを代表するマンガ祭のすべてを取材してきたという人もそうはいないだろう、ということで、これは、アングレーム、サンディエゴ、そして広州、それぞれで開かれた国際マンガフェスティバルの報告である。いったい海外のマンガ祭は、日本のコミケとどう違い、それぞれどういう特徴があるのか。それを比較報告してみたい。
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藤本 由香里(ふじもと ゆかり)
評論家・明治大学国際日本学部準教授。 編集者として働くかたわら、コミックを中心に評論活動を行ってきたが、昨年末退社。
講談社漫画賞等の選考委員も務める。著書に『私の居場所はどこにあるの?』(朝日文庫)など。 |
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