日本で言うところの「インディーズ」文化。自主制作性の強い音楽や映画、ファッション、漫画などの文化を、韓国では「アンダーグラウンド」と称する。7月1日〜8月9日に開かれた展覧会「大韓民国アンダーグラウンド漫画祝祭」の参加者は、自費出版やフリーペーパー等を活動の舞台としている作家たちが中心。この展示も、商業主義的な表現に捕らわれず、漫画表現の多様化、特に平面から立体として、3次元的に表現することへの実験をテーマに開かれた。漫画原画をはじめ、立体作品やインスタレーション、又はインターネット上での作品など展示された。会場は、ソウルでも一流の現代美術画廊が集まる鍾路(チョンノ)区司諫(サガン)洞のギャラリー「錦湖(クムホ)美術館」。オープニングと毎週末にはアンダーグラウンドロックライブやDJパフォーマンス、演劇などが行われ、ほかにも自主制作アニメーションの上映会、出展作家を招いてのシンポジウム、また併催企画として「ソウルキュアー(同性愛)映画祭」などが開かれ、漫画をアートの一ジャンルとして捉え、音楽やパフォーマンス、映像とのクロスメディアの可能性が強調された。